初めてのデニム着物で美術館
こんにちは。
着付けと、革と着物でバッグや小物を製作しているcicacoです。
デニム着物ってどんな感じ?
着付けの仕事をして早10数年。着物は身近にあり、よく着ていますが、実はデニム着物初心者です。
木綿着物は着ているけれど、デニムと木綿はどう違うの?
デニムって若い人の着物でしょ?でも着てみたい!
そんな風に思っている方は多いのではないでしょうか?
ということで、実際に美術館にデニム着物で出かけてみました。
六本木ヒルズ、森アーツセンターギャラリーで開催されている、大エルミタージュ美術館展。
結構混んでいて会場での写真は一枚。期間限定でエカテリーナ2世の肖像画の撮影ができましたので、その前でパチリ。
着てみた感じは?
まず感じたのは「思ったより軽い!」
手に持っていると重みも厚みもそれなりに感じますが、着てみると気になりません。むしろその生地の厚さが良いポイントに。私には身丈が少し長かったのですが、その分をおはしょりの所で折り返してまとめると、ちょうど補整の代わりになって良い感じ♪結局補整なしで大丈夫でした。(個人差はあると思います)
みんなが気になる裾さばき
これは襦袢との相性もありますが、今回私が選んだ襦袢は爽竹の洗える襦袢。(洗える着物に洗える襦袢、ここは外せません!)
歩いてみると絡まることもなく、早歩きの私でも無問題。
実は着物の裾さばきで気になるのは、生地の滑りの良し悪しと共に静電気の問題があります。木綿は絹に比べるとやや静電気が起きやすいのですが、襦袢と裾よけの素材の組み合わせによってその程度が変わります。その点、木綿のデニム着物とポリエステルの襦袢は、正絹とポリエステルの襦袢の組み合わせよりもも、静電気が起こりにくいようです。着物と襦袢や肌着の素材の組み合わせについては、またいつかお話ししますね。
何より気楽♪
途中歩いていると、小雨が降ってきました。傘をさすほどではないけれどちょっと気になるので、正絹の帯だけショールで保護してあとはそのままスタスタ歩きます。
そして何よりお食事の時の気軽さは、デニム着物ならではですね!
お店選びでも選択肢が増えます。着物でお食事の時、みなさん様々な対策をされていると思いますが、あれこれ考えず手持ちのハンカチ1枚、もしくはお店のナプキンだけでじゅうぶんです。いつもよりずっと気楽に食事を楽しめました♬
周りの反応は?
意外と歩いている時も美術館で作品を観ている時も特に何もありませんでしたが、ディナーでレストランに入って順番待ちをしている時、前に並んでいた3人組のおばさま方が気付かれたようで順番に振り返ってしげしげと見られました。着物に慣れている方ほど着物に色糸でステッチが入っていることが気になるようです。デニム着物は、このステッチが色糸でアクセントになっている物と、同色で縫って目立たないようになっている物とありますのでこれは好みかなと思います。
嬉しかったのは帰りのエレベーターの中でご年配のご夫婦にお声をかけられたこと。
デニム着物なんですとお応えすると「わかります!デニムの着物も良いですねぇ、素敵です!」と言ってくださいました!嬉しいですね♪
今回のコーディネート
今回は、ゆめこもんのデニム着物に爽竹の襦袢。ひでや工房のチェックの半衿。帯揚げはアンティーク襦袢の袖を使用。帯は正絹の織りの帯に、革の帯締め(自作の新作。ちょっと宣伝)でした。
結論、デニム着物でのお出かけは楽しい!ということでした。
デニム着物未経験のみなさん、思い切ってデニム着物、始めてみませんか?

「きものいろは」の名前で振袖を中心に雑誌や舞台の着付けを、「こものいろは」の名前で革や着物、帯を使ったバッグや小物、リメイクの洋服を作っているcicacoです。